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01

 胸に慎ましくついてる小さな粒にちゅっと吸いつく。
 尖らせた舌先で弾いたり軽く歯をたてたりするたびに赤葦の体はびくびくと跳ねた。その反応が可愛いくて、つい、集中しすぎた。
 胸元から少し視線を上げると、噛みしめて赤くなってしまった唇が目に入る。

「コラあかあし、唇噛むな」
「だって……ヘンな声でる……」
「ヘンじゃないよ。あかあしのこういうときの声、聞きたい」

 俺しか聞けない声、と耳元で宥めるように囁いたら、赤葦はくしゃりと顔をゆがめて震える声を出した。

「ぼくとさんも……それ、やめてください……」
「ん?」

 それ、とは、どれのことだろうか? 愛撫のこと? なら今さらやめられない。これは「赤葦が好き」って全身で伝える大事な手段の一つだから。丁寧にいっぱいしなくちゃならないし、したい。というようなことをどうわからせようかと考えていたが、赤葦がやめてと言いたいこととはちょっと違ったらしい。

「そういう声。……なんか背中ぞわぞわってするから……」
「おまっ……」

 それ、感じてるってことでしょ! 俺の声だけでも感じちゃってるってことでしょ!! と叫びたくなった。こいつは無自覚で煽ってくるから恐ろしい。

「あのな、これはわざと出してんじゃねえの。自然と出ちゃうの。『あかあしカワイイ好き~』って思いながら触ってるから」

 納得がいかないってふうに赤葦は唇を尖らせる。
 それもやめなさい。カワイイだけだから!

「それとな、その『ぞわぞわ』っていうのは気持ちいいってことだから素直に感じてろ」
「……慣れすぎてて腹立つ」
「これでもすげー緊張してんだけど」
「うそばっかり」
「うそじゃねえよ。だってこんなに好きな相手を抱くの初めてだもん」

 木兎のこの言葉で赤葦はますます不機嫌になって、ぷいっと顔を背けてしまった。「そういうとこだよ」と小声でぶつぶつ言っている。しかし木兎の目の前に晒された形のいい耳や首筋は真っ赤に染まっていて、素直じゃない赤葦の内心を雄弁に語ってくれている。照れくさいのと過去の木兎の相手へのヤキモチが混ざり合っているのだと思う。普段淡白そうに見える男からの可愛い執着と嫉妬は、甘い熱になってまた木兎の下腹に溜まる。
 こういう場面に多少慣れているのは確かだが、今日に限っては経験値とかそんなものがまったく無駄なものだと思い知った。現実の赤葦は木兎が想像していたよりもはるかにエロくて、この日のためにゲイサイト(ソフトめなところにした)で予習したことがすべて飛びそうになった。
 ただ、男が初めてでも同性だからどこがイイのかはわかる。それに男でも女でも、相手を気持ちよくしてあげたいと思うのは同じだ。木兎はただ赤葦の様子を注意深く見て、赤葦の反応を確かめながら丁寧に触れているだけである。まあ、さっきはちょっと乳首に集中しすぎたけど。

「ねえ、赤葦はどこ触られるのが一番すき? どこが気持ちよかった?」
「……初回から言葉責めとかハードル高いんスけど」
「いや、ちげーよ」
「…………ああ……、ぜんぶ。……ぼくとさんに触られるとこはどこでも気持ちいいです」
「…………あのな」

 だからおまえさ、そういうこと無防備に言ったらダメなんだってば。
 木兎は固く目を瞑り、ちぎれる寸前の理性を必死に繋ぎ直した。


(続)

順次追加していきます。
追加ペースはたぶんめちゃめちゃゆっくりです…(^_^;)

01
02...



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